エッセイ

「お金を払いたい」と思える人

Shunsuke

私は髪を切るとき、毎回同じ美容師さんにお願いしています。
気づけば、もて10年ほど通っています。

最初はたまたま担当してくれた方なのですが、なんとなく雰囲気が好きで、それからずっとお願いしています。

こうやって「長くお願いしたい」と思うのは、やっぱり技術だけではなく人柄なんですよね。
そう思える相手に出会ったとき、お金を払うという行為は「義務」ではなく、「感謝」になるんだと思います。

指名料も上がっていき、重ねればそれなりの金額になっているはずですが、こういうお金はいくらでも支払いたいものです。
「日本にもチップ制があったらいいのに」と思うことさえあります。

経営をしていても、「もっと報酬を支払いたい」と感じる人に出会うことがあります。
その理由は必ずしも能力だけでなく、安心して任せられる信頼感や、一緒に歩んでいきたいと思わせる人柄にあります。

一方で、自分が報酬を受け取る立場になったとき。
「報酬を上げてもらえませんか?」と伝えるのは、なかなか勇気がいることですよね。

でも、「お金を払う側のほうがえらい」なんてことは決してありません。
お互いに対等な関係なはずです。

「もっと報酬を支払いたい」と思われるような人物なら、むしろ快く応じてもらえるはずです。
だからこそ、私自身は「そう思ってもらえる存在でありたい」と願っています。

そして、自分が支払う側なら、できる限り「単価を上げさせてください」と申し出たいですね。
それは「単なるコスト」ではなく、「これから先の関係を豊かにする投資」だからです。

お金を支払うという行為の本質は、「お金そのもの」ではなく、「感謝」や「信頼関係」にあるのかもしれません。

気持ちよく受け取り、気持ちよく支払う。

その循環を続けていければ、数年後も、数十年後も、安心して共に歩んでいける関係が残っているはずです。

ABOUT ME
Shunsuke
Shunsuke
エンジニア / 心理カウンセラー / 起業家
ひとりの未熟な人間として、現時点での思考を静かに書き残しています。
正しさよりも、気づきや安心を大切にしたい。
誰かの心が少しでもやわらぐ言葉を残せたらと思っています。

noteにも書いています。
https://note.com/shunsuke0112
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