エッセイ

「使い捨ての剣」で戦う人生にしないために

Shunsuke

私が最もプレイしたゲームのひとつに「風来のシレン」というシリーズがあります。
中でも「風来のシレン2」が一番好きで、数千時間は遊びました。
「1000回遊べるダンジョンRPG」のキャッチコピーにふさわしく、何回でも遊ぶことができますね。
きっと今でも楽しめます。

「風来のシレン2」には、いくつかダンジョンがあるのですが、中でも最も挑戦したダンジョンは「最果てへの道」です。
ストーリー上、「最果てへの道」は最後のダンジョンとなりますが、これまで集めてきたアイテムを持ち込むことはできません。
また、不思議なダンジョンシリーズではおなじみですが、毎回ステータスはリセットされます。
そのため、これまの経験と知識のみでクリアを目指す必要があります。

ただ好きでやっていたゲームですが、このゲームから多くのことを学べたと思います。

  • 何度失敗してもやり直せばいい
  • 拾ったアイテム(配られたカード)だけで勝負する
  • ときにはリスクを取る必要がある

みたいな考え方は今でもかなり役に立っています。
90階以降(クリア直前)で力尽きても動じない精神力も支えになっていると思います(笑)

基本的には、ステータスと拾った剣、盾を強化しつつ、”最果て”(100階)を目指すことになります。
そこで重要になってくるのが、「どの剣とどの盾を使うのか」ということです。

私はよく、剣は「どうたぬき(12)」、盾は「象牙の盾(12)」を使用していました。
※カッコ内の数値は強さです。

単純に他の武器や盾よりも性能が高く、際立ったデメリットがないのが特徴です。
「象牙の盾」に関しては、サビない(性能が落ちない)というおまけつきです。

単純な強さだけで見たら、「使い捨ての剣(40)」と「使い捨ての盾(40)」が一番強いです。
ただ、この剣と盾には大きなデメリットがあって、ダメージを与えた場合、ダメージを受けた場合に性能が-1されてしまうんですよね。
使い続けていると強さはいずれ0になってしまうので、名前の通り「使い捨て」です。

そうなると、やっぱり「どうたぬき」と「象牙の盾」を強化し続けるほうが良いんですよね。
「使い捨ての剣」と「使い捨ての盾」をそのまま使い続けることができるならそれが一番良いのですが、そうは問屋が卸さないです。

「使い捨て」ということに焦点を当ててみると、現実世界でも「使い捨ての剣」や「使い捨ての盾」を使っている人が多いんじゃないかなと思います。

その場しのぎのコミュニケーション術を身に着けようとしたり、「給与が上がるから」という理由だけで興味のない(それほど役に立たない)資格を取ったりしてないですか?
このコミュニケーション術や資格は使い捨てだと思うんですよね。

そんなコミュニケーション術を身につけるくらいだったら常に誠実であろうとするほうが良いと思うし、資格自体を目的として資格を取るくらいなら資格がなくても自分の興味があることを学んだほうが良いと思うんですよね。

コミュニケーション術を知らなくても信頼できる人はいくらでもいるし、資格を持ってなくても優秀な人もいくらでもいます。

私たちが学校で学んできたことの多くが使い捨てなので、無意識でそうなってしまう人が多いというのは当然と言えば当然です。
少なくとも私は、テスト以外で三角関数を使ったことはないし、江戸幕府の初代将軍の名前が必要になった場面もないです。

今のところ、義務教育は「大人になるための勉強」として割り切るしかないですが、それ以外は自分で選択することができます。
選択の自由があるからこそ、長期にわたって自分の人生において役立つことを選択したいですね。

もうひとつ付け加えると、「悪いところがない(少ない)」というのも大きな強みなんですよね。

どんなに優れていても致命的な欠点があったら台無しです。
当然のことのように聞こえますが、自分のこととなると見落としてしまうことが多いのではないでしょうか。

努力をして資格を取り、その結果、収入が増えても、それ以上の支出をしていたら豊かにはなれません。
まずは支出を減らすほうが先ですよね。

1万円多く稼ぐよりも、1万円支出を減らすほうがはるかに簡単です。
収入を増やすことも大切ですが、無駄な支出を減らすことも意識したいですね。

個人的には「良いところを増やす」のではなく、「悪いところを減らす」ほうが重要だと思います。
「マイナスと0の違い」というのは「0とプラスの違い」よりも大きいです。

自己投資というと「何かを増やすこと」に意識が向きがちですが、「欠点を減らすこと」も自己投資です。
バランスよく、自己投資を行っていきたいですね。

ABOUT ME
Shunsuke
Shunsuke
エンジニア / 心理カウンセラー / 起業家
ひとりの未熟な人間として、現時点での思考を静かに書き残しています。
正しさよりも、気づきや安心を大切にしたい。
誰かの心が少しでもやわらぐ言葉を残せたらと思っています。

noteにも書いています。
https://note.com/shunsuke0112
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