誰かひとりに届けばいい

文章を書くときやSNSに投稿するとき、「できるだけ多くの人に共感してもらいたい」と思うのは自然なことです。
誰にも批判されず、すべての人に理解してもらいたい――誰もがそう思うはずです。
でも、どれだけ丁寧に言葉を選んでも、すべての人に共感してもらえる文章を書くことはできないんですよね。
それは、個人の文章力の問題ではありません。
人それぞれ、育ってきた環境も、経験も、価値観も違うからですね。
同じ文章を読んでも、ある人は深く共感し、ある人は何も感じず、またある人は否定的に受け取ることもあります。
それは、その人が持っている価値観が違うからなんですよね。
だからこそ、批判されることもあるし、否定もされることもあります。
それは避けられないことだと思います。
でも、それで良いのではないでしょうか。
すべての人に好かれようとすると、当たり障りのない、誰の心にも響かない文章になってしまいます。
八方美人な文章は、結局誰にも届かないんですよね。
それよりも、「あの人に向けて書く」「この文章に共感してくれる人に向けて書く」と決めてしまったほうが良いと思います。
あなたの文章を必要としている人は必ずいます。
あなたの言葉に救われる人は必ずいます。
だからこそ、共感してくれる人に向けて、書き続けていればいいと思います。
真剣に考えたこともないのに、あたかも自分が正しいかのように主張する人もいますからね。
すべての人を満足させようとするのではなく、たったひとりでも心に響けば、それで良いと思います。
そのひとりが、明日を生きる力を得られるかもしれません。
批判や否定は、あなたの文章が誰かの心に届いている証拠でもあると思います。
何も感じない文章は、批判すらされませんからね。
ただ、その批判や否定が的を射ているものであれば素直に受け取る必要があります。
受け取るべきものと、そうでないものの区別が必要ですね。
すべての人に共感してもらえなくても、あなたの言葉を待っている人がいることを忘れないでくださいね。