その「ちゃんとしなきゃ」、少し重すぎないですか?

良い妻、良い母、良い娘、良い社員——
あなたはいくつの“役目”を抱えて生きていますか?
しかも、それを「全部ちゃんとやらなきゃ」と思っていませんか?
もしそうなら、知らず知らずのうちに、自分をきつく縛っているかもしれません。
特に真面目な人ほど、「しっかりしないといけない」「迷惑をかけてはいけない」と、自分に過剰な期待を背負いがちです。
このような状態は「スーパーウーマン症候群」とも呼ばれ、知らないうちに心をすり減らしてしまうことがあります。
完璧を目指さず「80点でOK」にしてみる
そんなときは、まず「今の自分は80点くらい取れてる」と考えてみるのがおすすめです。
本当はもっと頑張りたいことがあるかもしれません。
満足できないことがあるかもしれません。
でも、それは「これからの20点」でいいんですよね。
少し余白を残すだけで、心が軽くなるはずです。
「今日はちょっと休もう」
「この家事は少し手を抜いてもいいかも」
「“ちゃんと”できてなくても、誰も怒らない」
そう思えるだけで、少しだけ気持ちが楽になるはずです。
足りない部分は、他の誰かに頼ってもいい
私たちは「自分の役目は自分がこなさなければいけない」と思い込みがちですが、
本当は、足りない部分は誰かと補い合って生きていいんですよね。
すべてのことをひとりで完璧にこなそうとするよりも、
「お願い」「ありがとう」が言える関係のほうが、きっとあたたかいはずです。
家族、パートナー、友人、同僚——
探してみると、あなたのまわりには、手を差し伸べてくれる人がたくさんいるはずです。
「何もしてないのに涙が出る」日は、誰かを頼って
もし今、「ただ生きてるだけでつらい」と感じているなら、無理に頑張らなくて大丈夫です。
私は学生のころ、よく保健室に逃げ込んでいました。
大人になってからも、カウンセリングや心療内科に通ったことがあります。
正直に言えば、そういう助けがなかったら、今ここにいないかもしれません。
精神的な不調は、風邪と同じように誰にでも起こることです。
恥ずかしいことではありません。
専門家に話すことで、自分を責めるクセが和らいだり、
周りの人とも、少しずつ素直に話せるようになるかもしれません。
何もしてないのに涙が出るようなときは、専門家を頼ってくださいね。
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私は、生きているだけでも十分すごいことだと思います。
「ちゃんとやってないとダメだ」と思い込んでいるときほど、
まずはこの一言を、自分に返してあげてくださいね。
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「がんばってるのに、うまくいかない」——そんなときの整え方については、こちらで少し深く書いています。
