心の健康

ちゃんとやってるのに報われないときに——静かに整える働き方のヒント

Shunsuke

仕事は減らない。でも余裕はつくれる。
この記事を読み終える5分後、あなたの手帳に “自由な30分” を書き込むヒントが残ります。

本当に変えるべきは「働き方の前提」かもしれない

たとえば同じ5日間でも、
「ギリギリまで詰め込んで働く人」と「余白を前提につくる人」では、
得られる成果も、心の状態も、まったく違ってきます。

図にすると、こんな違いがあります。

フローチャート
フローチャート

この記事では、「余白をつくることで、成果も心のゆとりも手に入れる」働き方について、

具体的な方法と、実践のヒントを紹介していきます。

ハイパフォーマーを選ばなかった理由

むかし勤めていた会社で、いくつかの目標の中から、各自が選択して決定する制度がありました。
その中のひとつが、「ハイパフォーマーを目指す」という目標です。

もちろん、努力することは素晴らしいことだと思います。
それを目指す人もいたし、実際に結果を出して評価された人もいました。
それでも、私は、どうしても素直に納得できなかったんですよね。

「このまま無理して頑張り続けたら、どこかで限界が来る気がする」

そんな直感のような違和感が拭えなくて、
私はその目標を選ばず、自分なりのやり方を探すことにしました。

成果を上げるのではなく、時間を減らす

給料を3倍にはできないけど、
勤務時間を “擬似的に” 1/3 にすることはできるかもしれない。

そう気づいてから、私は「どうすれば余裕を作れるのか」を考えるようになりました。
そして、「今の時間のまま成果を増やす」のではなく、
「今の成果のまま時間を減らす」ということを考えるようになったのです。

自分らしいペースで、余白をもって働くためには?

たとえば、5日あれば余裕をもって終えられる仕事があったとします。
そのとき、私はあえて「5日かかります」と見積もります。
実際には、集中すれば3日で終えられるんですけどね。

すると、表向きには5日間仕事を抱えている状態だけど、
実際には2日分の“自由な時間”が生まれます。

自分の頑張り次第で余白ができるって良いですね。
「金曜日は頑張れる」みたいな人には合っているのかもしれません(笑)

その自由な時間は、どう使ってもいいと思っています。

許されるのであれば、ランチの時間を延ばしてもいいし、勉強や読書をしてもいい。
余裕があれば、誰かのサポートに回るのもいい。

大事なのは、「余白がある」という事実です。
私たちは、ほんの少し余裕があるだけで、穏やかに過ごすことができます。

目の前のことに、ちゃんと向き合えるようになります。

「助ける」ことで、信頼は深まっていく

自分でつくった余白があると、不思議と「誰かのために何かしよう」という気持ちも湧いてくるんですよね。
誰かの作業を手伝ってもいいし、困ってそうな後輩に声をかけてもいい。
その行動が、次に自分が助けてほしいときの「支え」になることもあります。
「何か手伝えることありますか?」と言い合える関係っていいですよね。

もちろん、誰の助けにも回れない日もあります。
特に最初のほうは難しいかもしれません。
でも、それならそれで、自分の体や心のメンテナンスにあてればいい。
なにもしないことにだって、ちゃんと意味があります。

今日から試せる3ステップ

Step 1:見積もりに「ゆとり」を含める
たとえば5日タスクなら、まずはそのまま「5日です」と見積もります。
無理に短くしなくても大丈夫です。
むしろ、少しだけ余裕を持たせるくらいがちょうどいい。

Step 2:集中して、ちょっと早く終わらせてみる
3〜4日で終えられそうなら、そこを目指して頑張ってみる。
このとき大事なのは、「4日目に提出」しておくこと。
すると相手からすれば“期日前”に完了していることになるので、信頼にもつながります。

Step 3:できた余白を、自分や誰かのために使う
少し気を緩めてもいいし、周囲を見渡して「何か手伝えることありますか?」と声をかけてみてもいい。
頑張った分のごほうびとして、自分に小さな自由時間をあげる——それだけでも十分です。

よくある質問

Q1. 早く終わらせたら、「もっと詰め込まれる」んじゃないですか?

たしかにそう感じて、気が引けることもありますよね。
でも、その心配だけで「余白」を手放してしまうのは、もったいないと思うんです。

もし本当に「余裕があるなら、これもお願い」と言われたら、
ちゃんと「それはできません」と伝えればいいだけです。

日本には「NOと言わないことが美学」のような文化が根付いていますが、
もっとNOと言っていいと思います。
少なくとも、あなたが苦しんでまで引き受ける必要はないです。

Q2. そもそも3日で終わらせる余裕がありません…

無理に短縮する必要はありません。
余裕がないなら、「6日」「7日」と見積もりを延ばしても大丈夫です。

大事なのは、「見積もった日数よりも、ほんの少しだけ早く終える」こと。
その差が、あなたに小さな余白をつくってくれます。

頑張るは“見積る前”ではなく、“見積もった後”です。
それまでは、少しだけラクに考えて大丈夫です。

Q3. 期日前に提出しても、周りからサボっていると思われませんか?

「自由な時間なんてつくってたら、サボってると思われるんじゃないか」
そんなふうに感じる方もいるかもしれません。

私たちは基本的に8時間勤務ですよね。
お昼を挟んだとしたら、4時間+4時間です。

その中で、「働いてはいるけど、実はあまり頭が働いていない時間」って、どれくらいあると思いますか?
まず、4時間ぶっ通しで集中できる人はいないですよね。

誰かに言われたタスクを、よくわからないままこなして、
それが本当に必要なのかも、誰の役に立つのかもわからないまま進んでいく——

特に忙しく働いている人ほど、そういう時間が増えていく気がします。

それなら、「無意識の思考停止の時間」ではなく、「意図的な自由な時間」をつくるほうが効率的ではないでしょうか?
自分で時間を確保して、意識的に「休む」「考える」「動く」——
そんな時間こそが、働くうえでの質を高めてくれると思います。

周囲がどう思うかは、あまり気にしなくても大丈夫です。
きちんと成果を出して、期日を守っている限り、何かを言われることはほとんどありません。

むしろ、「この人に任せたい」「この人とずっと一緒に働きたい」と思ってもらえるようになるかもしれません。
いつも全力で走り続けなくても大丈夫です。

小さな余白が、大きな信頼につながる

期日に間に合わないケースって、想定外のトラブルが起きたか、
他の作業の差し込みがあったかのどちらかだと思うんですよね。

それ以外の理由で遅れることは稀だし、
社会人として守るべきところは、やっぱり守る必要があると思います。

そして、この期日さえ守っていれば、周囲は特に何も言いません。
「サボってるんじゃない?」なんて言われたことは一度もないですね(笑)
むしろ、余裕ができたときにサポートに回ることも多くて、感謝されることのほうが多いかもしれません。
何か言われるとしてもプラスの言葉ばかりで、「助かる」「ありがとう」という言葉がほとんどです。

自分には余裕ができて、周囲からも感謝される——
誰もが幸せになって、チームの雰囲気も良くなるのではないでしょうか。

でも、サポートに回るときにも頑張りすぎないようにしてくださいね(笑)
せっかくの余裕が、気づけば余裕ではなくなっていた⋯なんてことになったら本末転倒ですからね。

無理のないペースが、静かな成果を育てる

頑張ることは、悪いことではありません。
でも、ずっと「成果を出し続けなければならない」と思っていると、
気づかないうちに、自分をすり減らしてしまうことがあります。

見積もりに少しだけ余裕を入れること。
できるときにだけ、少しだけ早く終わらせてみること。
その余白を、自分や誰かのために使ってみること。

そのどれもが、「ちゃんとやっているのに報われない」と感じるあなたを、
静かに守ってくれるはずです。

心の余裕は、成果の敵ではなく、むしろ土台かもしれません。
心に余裕があるときのほうが、仕事もうまくいきそうですよね。

あなたの働き方に、ほんの少しの“ゆとり”が生まれますように。

🌙 もし今日は「もう頑張れない」とつぶやいてしまったら、
ベッドで読める小さな手紙を置いておきます。(有料)

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Shunsuke
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エンジニア / 心理カウンセラー / 起業家
ひとりの未熟な人間として、現時点での思考を静かに書き残しています。
正しさよりも、気づきや安心を大切にしたい。
誰かの心が少しでもやわらぐ言葉を残せたらと思っています。

noteにも書いています。
https://note.com/shunsuke0112
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