エッセイ

痛みの先にあるもの

Shunsuke

「今の自分を変えたい」

誰もが一度はそんなふうに考えたことがあると思います。

でも、本当に自分を変えるためには、私は「死」が必要なのだと思います。
もちろん、肉体的ではなく、精神的にですね。

振り返ってみると、私が「変わった」と感じる瞬間は、いつも精神的に大きなダメージを受けたときでした。

大切な人との関係が壊れてしまったとき。
健康を損ねてしまったとき。

そんな心が打ちのめされるような経験をしたとき、これまでの自分は崩れ落ちます。

これまでの自分を手放すことは、自分から進んでできることではなく、
大きな痛みを伴う体験を通してしか、なかなかできないことなのかもしれません。

精神的な死というと、少し怖い印象を受けるかもしれません。

確かに、そのときは本当に辛いです。
1日がすごく長く感じられますよね。

でも、それは終わりではなく、始まりなんですよね。

大きな失敗をすると、”その原因となった自分”を捨てざるを得なくなります。
それまで大切にしてきた価値観、こだわり、プライド——。

大切な人との関係が壊れてしまったなら、自分の態度を改める必要があります。
健康を損ねてしまったなら、生活習慣を改める必要があります。

捨て去らなければ成長することはできません。
でも、それらをすべて捨て去り、自力で立ち直ったときに、新しい自分に生まれ変われます。

もし、今のあなたが大きな失敗をして、心が傷ついているなら、
それは辛いことですが、同時にチャンスでもあるのかもしれません。
それは、新しい自分が生まれるための準備です。

失敗は、私たちに「手放すこと」を強制的に教えてくれます。
意図せずに訪れた「死」が、新しい自分を創り上げてくれます。

その痛みを経験した人だけが、本当の意味で生まれ変わることができるのかもしれません。

偉人の多くは、非常に大きな失敗や苦しい経験をしています。
そこから立ち直り、成長し続けてきたからこそ、歴史に名を残しているのだと思います。

もし今、あなたが何かを失って、心が折れそうになっているなら、
それは終わりではなく、新しい始まりなのだと、そっと自分に伝えてあげてください。

ABOUT ME
Shunsuke
Shunsuke
エンジニア / 心理カウンセラー / 起業家
ひとりの未熟な人間として、現時点での思考を静かに書き残しています。
正しさよりも、気づきや安心を大切にしたい。
誰かの心が少しでもやわらぐ言葉を残せたらと思っています。

noteにも書いています。
https://note.com/shunsuke0112
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