逃げてもいい|困難を避けるという賢い選択
「難問は後回しにして、簡単な問題から解きなさい」
学生の頃、テストでよく言われませんでしたか?
難しい問題に時間をかけるよりも、解ける問題を確実に解くほうが点数は上がる。
これは、人生でも同じことが言えるのではないでしょうか。
困難に立ち向かうことだけが正解ではありません。
問題を避けることも、立派な戦略です。
この記事では、世界一の投資家ウォーレン・バフェットとチャーリー・マンガーの言葉から、「困難を避ける」という賢い生き方についてお伝えします。
なぜ私たちは「逃げてはいけない」と思うのか?
「困難に立ち向かってこそ成長できる」
「逃げるのは負けだ」
こんなふうに思っていませんか?
私たちが「逃げてはいけない」と思い込んでしまう背景には、いくつかの理由があります。
- 困難を乗り越えた人が称賛される社会
- 「頑張らないと認められない」という幼少期からの刷り込み
- SNSで見る「成功者の苦労話」の影響
- 「逃げる」=「負け」という思い込み
特に真面目で責任感の強い人ほど、「逃げてはいけない」と自分を追い込んでしまいがちです。
でも、本当にすべての困難に立ち向かう必要があるのでしょうか?
完璧主義的な考え方が、あなたを疲れさせているのかもしれません。
完璧主義については、こちらの記事で詳しく解説しています。
→ 完璧主義をやめたい人のための「80点主義」実践ガイド
バフェットとマンガーが教える「問題を避ける」戦略とは?
世界一の投資家と呼ばれるウォーレン・バフェットは、こんなことを言っています。
私たちは、ビジネスにおける難問の解決法を見つけたわけではない。難問は避けたほうがいいと気づいただけだ
難問を解決したのではなく、難問を避けることに気づいた。
この考え方は、とてもシンプルですが、深い知恵が込められています。
バフェットのビジネスパートナーであるチャーリー・マンガーも、こう語っています。
私たちのような人間が、これほど長期にわたって成功をおさめているのは驚くべきことだ。私たちはただ賢くあろうとする代わりに、愚か者になるのを避けているだけなのだが
「賢くあろうとする」のではなく「愚か者になるのを避ける」。
「勝つこと」よりも「負けないこと」を重視する。
この逆転の発想こそが、彼らの長期的な成功の秘訣だったのではないでしょうか。
アインシュタインも同じようなことを言っています。
頭のいい人は問題を解決するが、賢明な人はそれをあらかじめ避けるものだ
問題を解決する能力よりも、問題を避ける知恵のほうが、実は大切なのかもしれません。
不幸を避けることの重要性については、こちらの記事でも解説しています。
→ 幸せを求める前に、不幸を取り除く|否定神学から学ぶ引き算の生き方
「問題を解決した人」より「問題を起こさない人」が賢い理由とは?
多くの人が「困難な問題を解決した人」を称賛します。
- 危機を乗り越えた人
- 難題を解決した人
- 逆境から這い上がった人
たしかに、それは素晴らしいことです。
でも、本当に賢いのは「問題を起こさない人」ではないでしょうか。
問題を起こさない人は、目立つことがありません。
周りから評価されることも少ないかもしれません。
なぜなら、最高に近い状態を維持しているだけだからです。
周りの人々からすると、それが「普通」に見えてしまいます。
こんな例を考えてみてください。
「不良だった人が更正して慈善活動を行っている」
多くの人が称賛することでしょう。
たしかに、更正して慈善活動を行うことは素晴らしいことです。
でも、本当に称賛されるべき人は、最初から慈善活動を行っている人ではないでしょうか。
問題を起こさないからこそ、大きな成功を収められる。
バフェットとマンガーは、まさにそれを体現しているのだと思います。
「逃げる」と「避ける」の違いとは?
「逃げる」という言葉には、どこかネガティブな響きがありますよね。
- 弱い
- 負けた
- 諦めた
そんなイメージがつきまといます。
でも、「避ける」という言葉はどうでしょう?
「逃げる」は「〇〇から逃げる」のように、主体が相手にある感じがします。
受け身で、追い詰められている印象です。
一方、「避ける」は「〇〇を(私が)避ける」のように、主体が自分にあります。
自分で選んでいる感覚です。
同じ行動でも、捉え方によって印象が大きく変わります。
チャーリー・マンガーはこんなことも言っています。
目の前に危険な渦があるのがわかったら、私は六メートルどころじゃなくて、二〇〇メートルは間をあけて、それを避けるね
溺れたくないなら、泳ぎの練習をするよりも、水に近づかなければいい。
これは「逃げ」ではなく、「賢い選択」ですよね。
危険なものからは、しっかり距離を取る。
それが、賢明な判断というものなのかもしれません。
困難を避けるための3つの方法
では、具体的にどうすれば困難を避けられるのでしょうか?
ここからは、3つの実践方法をお伝えします。
自分にとっての「難問」を見極める
すべての困難が、乗り越えるべきものではありません。
自分のエネルギーを消耗させるだけの問題もあります。
時間をかけても解決できない問題もあります。
大切なのは、「これは本当に私が解決すべき問題か?」と問いかけることです。
- 自分の力で解決できる問題か?
- 解決したら、自分の人生にプラスになるか?
- そもそも、関わる必要がある問題か?
この問いかけをするだけでも、無駄なエネルギーを使わずに済むかもしれません。
「やらないこと」を決める
私たちのリソース(時間、エネルギー、お金)は有限です。
すべてのことに全力を注ぐことはできません。
だからこそ、「やらないこと」を決める必要があります。
難しいことを避けて、できることに集中する。
苦手なことを無理に克服しようとせず、得意なことを伸ばす。
チャーリー・マンガーもこう言っています。
自分に向いている何かを見つけることだ。自分の『能力の輪』の外側でキャリアを築こうとしてもうまくいかない
自分の「能力の輪」の内側にとどまること。
それが、長期的な成功への近道なのかもしれません。
「やめること」を決める方法については、こちらの記事も参考になるかもしれません。
→ 時間の作り方は「やめること」を決めるだけ|忙しさから抜け出す3つのステップ
逃げ道を常に確保しておく
いつでも違う選択肢を選べる準備をしておくこと。
これは、自分を守るためにとても大切なことです。
「逃げる」カードを持っておくことは、決して弱さではありません。
むしろ、それは賢さの表れです。
- 無理な人間関係からは距離を置く
- 自分に合わない環境からは離れる
- 心身を壊す前に、休む選択をする
断る勇気を持つことも、逃げ道を確保することのひとつですよね。
断ることについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
→ 断れない性格で疲れるあなたへ|心を守る断り方と境界線の引き方
まとめ:困難を避ける勇気を持とう
困難に立ち向かうことだけが正解ではありません。
問題を避けることも、立派な戦略です。
- 「勝つこと」よりも「負けないこと」を重視する
- 問題を解決するよりも、問題を起こさないことを意識する
- 「逃げる」ではなく「避ける」と捉え直す
- 自分の「能力の輪」の内側にとどまる
- 逃げ道を常に確保しておく
バフェットとマンガーの成功は、「何をしたか」よりも「何をしなかったか」にあります。
テストの戦略と同じです。
難問は後回しにして、簡単な問題を確実に解く。
人生でも、困難を避けて、できることに集中する。
逃げることに罪悪感を感じなくて大丈夫です。
自分のエネルギーを守ることは、賢い選択なんですよね。
本当の意味で賢い生き方をしていきたいですね。
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