仕事に自信が持てないあなたへ|自分の積み重ねを認める方法
「こんなの、誰にでもできることだから」
自分の仕事を、こんなふうに思ったことはありませんか?
何年も働いてきたのに、自分に自信が持てない。
褒められても、「たまたまうまくいっただけ」と受け流してしまう。
でも、あなたが今「簡単にできる」と思っていることは、実は何年もの積み重ねがあるからこそできていることかもしれません。
この記事では、自分の経験の価値に気づき、積み重ねを認めるための考え方と具体的な方法を紹介します。
「当たり前にできること」に隠れた経験の価値とは?
あなたが3分で仕上げるメール。
新人が同じものを書こうとしたら、30分かかるかもしれません。
あなたが「なんとなく」で判断していること。
それは、何年もの経験から身についた感覚です。
経験が積み重なると、かつては難しかったことが「当たり前」に変わっていきます。
でも、「当たり前にできること」=「価値がないこと」ではありません。
むしろ、当たり前にできるようになるまでに費やした時間と努力こそが、あなたの本当の価値だと思います。
メイソン・カリー氏の『天才たちの日課』の中で、次のような言葉が紹介されています。
日常のこまごました事柄を、努力せずに無意識に行なえるようにしてしまえば、その分、頭脳に余裕ができ、よりレベルの高い仕事ができるようになる
これはウィリアム・ジェイムズの言葉です。
「努力せずに無意識にできる」というのは、サボっているわけではありません。
それだけの経験が身体に染み込んでいるということです。
あなたの「当たり前」は、何年もかけて磨かれたスキルの証拠なのかもしれません。
経験の価値についてはこちらの記事でもお伝えしています。
→ 自分を安売りしない生き方|ピカソの「30年と30秒」に学ぶ経験の価値
自分の経験に自信が持てない人に共通する特徴とは?
自分の経験に自信が持てない人には、いくつかの共通した傾向があります。
当てはまるものがないか、振り返ってみてください。
「こんなの誰でもできる」と思ってしまう
「この仕事は簡単だから、私じゃなくてもできる」
そう感じることはありませんか?
でも、「簡単にできる」のは、あなたに経験があるからです。
同じ仕事を初めて任された人が、あなたと同じスピードや質でこなせるかというと、きっとそうではないと思います。
自分にとっての「簡単」を、「誰にでもできること」と混同してしまうのは、よくあることです。
たとえば:
後輩に仕事を引き継いだとき、「これ、けっこう難しいですね」と言われた。
自分では簡単だと思っていた作業が、実は何年もの経験があるからこそスムーズにできていた。
こうした瞬間に、自分の経験の価値に気づくことがあります。
他人の成果ばかりが輝いて見える
SNSを開けば、華やかな成果報告が目に入ります。
同僚が大きなプロジェクトを成功させたり、友人がキャリアアップしたり——。
そういった「見える成果」と、自分の「地道な日常業務」を比べてしまうと、自分の仕事が取るに足らないもののように感じてしまいます。
でも、相手の成果の裏にも、見えない積み重ねがあります。
そして、あなたの日常業務の中にも、誰かから見たら「すごいこと」が隠れているはずです。
褒められても受け取れない
「この前の資料、すごくわかりやすかったよ」
そう言われても、「たまたまです」「運がよかっただけです」と返してしまう。
褒め言葉を素直に受け取れないのは、自分の実力を信じられていないからかもしれません。
でも、「たまたま」が何度も続くなら、それはもう実力です。
「まだまだ足りない」が口癖になっている
向上心があるのは素敵なことです。
でも、「まだまだ」と感じ続けることで、今の自分を認められなくなっているとしたら、少し立ち止まってみてもいいかもしれません。
成長を目指すことと、今の自分を認めることは、両立できます。
「まだ足りない」の前に、「ここまでよく頑張ってきた」と、自分に声をかけてあげてみてください。
なぜ自分の積み重ねが見えなくなるのか?
では、なぜ自分の積み重ねは見えにくくなってしまうのでしょうか。
いくつかの理由があります。
スキルが身体に馴染むと、努力の記憶が薄れる
新しい仕事を覚えたばかりの頃を思い出してみてください。
一つひとつの作業に集中して、マニュアルを確認しながら、緊張しながら取り組んでいたはずです。
でも、経験を積むうちに、それが「身体で覚えている」状態に変わっていきます。
すると、「頑張っている」という実感がなくなり、「これくらい誰でもできる」と思い始めてしまいます。
皮肉なことに、スキルが上がるほど、自分の成長を感じにくくなるんですよね。
他人の「見える成果」と自分の「見えない努力」を比べてしまう
人は自分の内側と、他人の外側を比べてしまう傾向があります。
自分については、「まだ足りない」「もっと頑張らないと」という内側の声が聞こえる。
でも、他人については、「あの人はすごい」「あの人はうまくいっている」という外側の結果だけが見える。
この比較は、ほとんどの場合フェアではありません。
自分の内側の不安と、他人の外側の成果を比べているだけだからです。
完璧主義が「まだ足りない」を生み続ける
完璧主義の傾向がある人は、どれだけ成果を出しても「まだまだ」と感じてしまうことがあります。
100点満点のうち95点を取っても、残りの5点が気になってしまう。
この「まだ足りない」という感覚は、努力を続ける燃料になることもありますが、同時に「自分を認められない原因」にもなります。
河合隼雄氏はこう語っています。
努力によってものごとは解決しない、と知って、一切の努力を放棄して平静でいられる人は、これは素晴らしくて、何の言うこともない
「もっと頑張らなければ」と思い続けるのではなく、今の自分をそのまま認めること。
それもまた、大切なことなのかもしれません。
完璧主義との付き合い方についてはこちらの記事も参考にしてみてください。
→ 完璧主義をやめたい人のための「80点主義」実践ガイド
自分の積み重ねを認めるための具体的な方法
ここからは、自分の積み重ねを認めるための具体的な方法を紹介します。
どれも、今日から始められるシンプルなものです。
「できること」を書き出して可視化する
まず、今の自分が「できること」を書き出してみてください。
紙でもスマホのメモでも構いません。
- 仕事で身につけたスキル
- 乗り越えてきた困難
- 周りから感謝されたこと
- 長く続けてきたこと
書き出してみると、自分が思っている以上に多くのことができることに気づけるはずです。
「当たり前すぎて書くほどでもない」と思うことほど、実は価値があったりします。
たとえば、「エクセルで資料が作れる」「クレーム対応ができる」「後輩に仕事を教えられる」。
これらは、あなたが何年もかけて身につけたスキルです。
過去の自分と今の自分を比べてみる
他人と比べるのではなく、過去の自分と今の自分を比べてみてください。
- 1年前の自分にできなかったことで、今はできていることは何か
- 3年前の自分と比べて、判断が速くなっていることはないか
- 入社した頃の自分が今の自分を見たら、どう思うか
こうやって振り返ると、着実に成長している自分に気づけるかもしれません。
他人と比較する癖がある方は、「昨日の自分」を基準にしてみると、気持ちが少し楽になると思います。
信頼できる人に「自分の強み」を聞いてみる
自分の強みは、自分では意外と見えにくいものです。
自分にとって「当たり前」のことは、強みとして認識しにくいからだと思います。
信頼できる同僚や友人に、「私の強みって何だと思う?」と聞いてみてください。
きっと、自分では気づいていなかった価値を教えてもらえると思います。
「え、そんなこと?」と感じるかもしれません。
でも、それがあなたの本当の強みです。
自分では「普通」だと思っていることが、他の人から見ると「すごいこと」であるケースは少なくありません。
小さな達成を記録する習慣をつくる
日々の仕事の中で、「できたこと」を1つだけ記録してみてください。
大きなことでなくて大丈夫です。
- 「今日の会議でわかりやすく説明できた」
- 「後輩の質問に丁寧に答えられた」
- 「締め切りに余裕を持って仕上げられた」
こういった小さな達成の記録が積み重なると、自分の経験や成長を実感しやすくなります。
小さな記録の積み重ねが、少しずつ自信を育ててくれます。
自己肯定感の高め方についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。
→ 自己肯定感を高める7つの方法|Doing・Being・Havingの3つの軸でバランスを整える
まとめ:あなたの「当たり前」は何年もかけて磨かれたもの
- あなたが今「簡単にできる」と思っていることは、何年もの積み重ねの結果です
- 経験が当たり前になるほど、自分では価値を感じにくくなるのは自然なことです
- 他人と比べるのではなく、過去の自分と比べることで成長に気づけます
- まずは「できること」を書き出すところから始めてみてください
あなたの「当たり前」は、何年もかけて磨かれたものです。
それは、あなたにしか持っていない経験と時間の積み重ねから生まれています。
今日から少しずつ、自分の積み重ねを認めてあげてみませんか。
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参考文献
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