本当に賢い人は賢くなろうとしない|愚かなことを避けるシンプルな考え方
「もっと多くのことを学ばないと」
「正しい判断をしないと」
そう思えば思うほど、空回りしてしまう。
こんな経験はありませんか?
実は、ウォーレン・バフェットの右腕として知られる投資家チャーリー・マンガーは、「賢くなろうとすること」そのものに警鐘を鳴らしています。
大切なのは、賢くなることではなく、愚かなことをしないことです。
今回は、マンガーの考え方をもとに、判断がラクになるシンプルな思考法をお伝えします。
「賢くなろう」とすると、なぜかうまくいかないのか?
「もっと賢く」「もっと正しく」と頑張ること自体は、悪いことではありません。
でも、頑張りすぎると、思わぬ落とし穴にはまることがあります。
マンガーはこう指摘しています。
賢い人は自信過剰に陥りやすいがゆえに、大惨事を免れることができない
「自分は正しい」と思い込むと、確認を怠ったり、リスクを見落としたりしてしまう。
能力がある人ほど、その落とし穴にはまりやすいのかもしれません。
マンガーは、こんなことわざもよく引用していました。
溺れるのは泳ぎの名手である
泳げない人は、そもそも危険な場所には入りません。
でも、泳ぎに自信がある人は、「自分は大丈夫」と過信して、危険な流れに飛び込んでしまう。
たとえば:
仕事で「自分のやり方」に自信がある人ほど、周りの意見を聞かずに突き進んでしまうことがあります。
「もっと良い答えがあるはず」と完璧を求めて動けなくなったり、
「自分の判断は正しい」と思い込んで修正のタイミングを逃したり。
頑張っているのにうまくいかないのは、「賢くなろう」とするプレッシャーそのものが、判断を鈍らせているからかもしれません。
本当に賢い人は「馬鹿なことをしないこと」に集中している
では、本当に賢い人はどうしているのでしょうか。
マンガーの答えは、とてもシンプルです。
人はみな賢くあろうとしている。私は馬鹿にならないように努めている。それは、ほとんどの人が考えているより難しい
「賢くなる」のは、新しい知識や能力を「足す」発想です。
一方、「馬鹿なことをしない」のは、やってはいけないことを「引く」発想です。
そしてマンガーは、「引く」方が効果が大きいと考えていました。
わが投資家は、賢く立ち回ろうとするよりも、愚かなことをしないように常に気をつけることで、長期的に見れば驚くほどの優位を得ています
能力を伸ばすことよりも、致命的な失敗を避けること。
実は、こちらの方がずっと確実で、効果が大きいのかもしれません。
「正解」を探し続けることの疲れについては、こちらの記事も参考になるかもしれません。
→ 正解を求めすぎて疲れたあなたへ|成功法則より大切な「失敗への備え」という考え方
「愚かなことを避ける」を日常に取り入れるには?
では、具体的にどうすれば「愚かなことを避ける」ことができるのでしょうか。
3つの方法をお伝えします。
自分の「やりがちな間違い」を知る
マンガーは、自分の弱さを認められる人を高く評価していました。
自分がバカなヤツだと認めている人が好きです
自分のパターンを知っておくことが、最大の防御になります。
- 疲れているときに大きな判断をしてしまう
- 感情的なときにメールやメッセージを送ってしまう
- 焦っているときに確認を飛ばしてしまう
「自分はこういう場面で間違いやすい」と知っているだけで、致命的なミスは大幅に減ります。
「知らない」と認める勇気を持つ
マンガーはこう述べています。
自分が何を知らないかを知っていることは、優秀であること以上に価値がある
知ったかぶりをしないことは、実は賢さの証です。
「わからない」と言える人の方が、結果的に良い判断ができます。
なぜなら、自分の限界を知っている人は、無理な判断をしないからです。
思い込みが判断を歪めることについては、こちらの記事でも解説しています。
→ 思い込みを外す方法|「自分はダメだ」から抜け出す確証バイアスの克服法
失敗を「祝う」習慣をつける
マンガーは、失敗に対してこんな考え方を持っていました。
知識を高めたいと思うならば、自分が犯した間違いを忘れるのは大きな間違いです。それよりも、自分の愚かさを祝うべきです
失敗を恥じるのではなく、学びとして記録する。
「また同じことをしてしまった」ではなく、「これで同じ失敗はしなくなる」と捉え直す。
「失敗を祝う」というのは大げさに聞こえるかもしれませんが、要は失敗を隠さず、次に活かすということです。
賢くなくても大丈夫。大きな間違いを避ければいい
マンガーは、自分たちの成功について、こう振り返っています。
私たちのような者たちが、並外れて賢明たろうと努力するのではなく、首尾一貫して愚鈍でなく振る舞おうと努めることによって、どれほどの長期的利点を得てきたかというのは、注目すべきことです
完璧な判断をする必要はありません。
致命的な判断を避けるだけで、十分うまくいきます。
「賢くならなきゃ」というプレッシャーを感じたら、ちょっと立ち止まって、こう自分に聞いてみてください。
「これは愚かなことではないか?」
この問いかけひとつで、判断はずっとシンプルになるかもしれません。
考えすぎて疲れてしまうときの対処法については、こちらの記事もおすすめです。
→ 考えすぎて疲れたときの対処法|決断を減らして心のゆとりを取り戻す
まとめ:賢くなろうとするより、愚かなことを避ける
本当に賢い人の考え方についてお伝えしました。
- 「もっと賢くなろう」と頑張りすぎると、自信過剰や空回りにつながることがある
- 本当に賢い人は、賢くなることではなく「愚かなことをしない」ことに集中している
- 自分の弱点を知る、「知らない」と認める、失敗を記録する
- 完璧な判断は必要ない。大きな間違いを避けるだけで十分
「もっと賢くならなきゃ」と焦る必要はありません。
「愚かなことを避ける」
それだけで、判断はラクになるのではないでしょうか。
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