「めんどくさい」が先延ばしになる前に|すぐやるとなぜ心が軽くなるのか
「あ、あれやらなきゃ」
ベッドに入ってから、ふとそんなことが頭をよぎることはありませんか?
- 返していないLINE
- 片づけたかった書類
- 頼まれていた買い物
どれも大したことじゃないのに、なぜか重たく感じる。
「めんどくさい」と思いながら、結局やらないまま1日が終わる。
そして、「また後回しにしてしまった」と自分を責めてしまう。
この記事では、「めんどくさい」という感情がどこで発生しているのか、そしてその不快感を軽くするための3つのシンプルな選択肢をお伝えします。
「めんどくさい」はいつ発生しているのか?
「めんどくさい」と感じるのは、性格の問題ではありません。
実は、この感情には「発生するタイミング」があります。
それは、何かを頼まれてから(あるいは「やらなきゃ」と思ってから)、実際に動くまでの間です。
頼まれた瞬間は、そこまで重たく感じないことが多いと思います。
でも、時間が経つにつれて、「めんどくさい」はじわじわと大きくなっていきます。
たとえば:
家族から「帰りに牛乳買ってきて」と頼まれたとき。
「わかった」と返事をした瞬間は、何も感じない。
でも仕事中に「あ、牛乳…」と思い出す。帰りの電車でまた思い出す。
たった1つの小さなタスクが、頭の片隅にずっと居座り続ける。
つまり、「めんどくさい」は「保留中」にだけ存在する感情だと思います。
やってしまえば消える。
断っても消える。
でも、保留している限り、ずっとそこにある。
実際にやっていなくても、「やらなきゃ」と思っているだけでエネルギーは消耗していくんですよね。
すぐやると心が軽くなるのはなぜか?
すぐやることのメリットは、効率が良くなることではありません。
不快感の「滞留時間」が短くなることです。
先延ばしにしている間、頭のどこかで「あれ、まだやってない」という小さなノイズが鳴り続けます。
- 「いつやろう?」
- 「どうやろう?」
- 「今やるべき? でもめんどくさい…」
こうした思考が、じわじわとエネルギーを奪っていきます。
『小さな習慣』の中で、スティーヴン・ガイズはこうも書いています。
モチベーションが信頼できないのは、それが感情に基づいたものだからです。
「やる気が出たらやろう」と思って待っていると、いつまでも「保留中」のままになってしまいます。
モチベーションを待たずに、すぐやってしまえば、「保留中の不快感」はゼロになります。
5分で終わるようなことほど、先延ばしにすると不思議なくらい重く感じますが、終わらせてしまえば「なんだ、こんなものか」と感じることが多いと思います。
嫌なことを先にやるメリットについては、こちらの記事でも解説しています。
→ 嫌なことを先にやると毎日がラクになる|後回しにしない「おばあちゃんのルール」
すぐやれないときはどうすればいいのか?
「すぐやればいい」と頭ではわかっていても、動けない日はあります。
心が重たいとき、疲れ切っているとき。
そんな日に「すぐやれ」と自分を追い込むと、余計に消耗してしまいます。
そんなときに使える選択肢が2つあります。
すぐ断る
「めんどくさい」が消えるのは、実行したときだけではありません。
断ったときにも消えます。
「保留中」の状態がなくなれば、不快感はゼロになります。
断ることは、冷たいことではありません。
自分の状態に正直になっているだけです。
断ることに罪悪感を感じるかもしれません。
でも、無理に引き受けて「めんどくさい」を抱え続けるほうが、自分にとっても相手にとっても良い結果にはなりにくいと思います。
「今はしんどい」と自分に言う
もう1つの選択肢は、「今はしんどいから、後でやる」と自分に正直になることです。
これは放置とは違います。
放置は、「やらなきゃ」を抱えたまま見ないふりをすること。
正直に後回しにするのは、「今の自分にはできない」と認めることです。
この違いは、小さいようで大きいと思います。
精神科医の藤野智哉さんも、こう書いています。
「しんどい。だから休もう」ではなくて、「しんどい。けれどがんばろう」になってしまいがちな人も少なくないのです。
「しんどい。だから後でやろう」
それでいいんですよね。
疲れているときに無理に動いても、消耗と自己嫌悪が加速するだけです。
疲れて動けないときの過ごし方については、こちらの記事も参考になるかもしれません。
→ 疲れた何もしたくないときの対処法|立ち止まる勇気と過剰のワナから抜け出す方法
すぐやることと、自分を見極めること、どちらが大切か?
すぐやることと、自分の状態を見極めることは、どちらも同じくらい大切です。
「先延ばし=悪いこと」と思ってしまいがちですが、大事なのは先延ばしを責めることではなく、「めんどくさい」という感情がどこで発生しているかを知っておくことだと思います。
仕組みを知っていれば、「自分がダメだから先延ばしする」ではなく、「保留中だから不快感が出ているだけだ」と捉えられるようになります。
『反応しない練習』の中で、草薙龍瞬さんはこう語っています。
心の状態をよく見ること、意識すること。そのことで、ムダな反応は止まり、心は静まり、深い落ち着きと集中が可能になります。
「めんどくさい」と感じた自分を責める必要はありません。
その感情が出てきたら、「あ、保留中だからだな」と気づくだけで大丈夫です。
その上で、3つの選択肢から自分の状態に合ったものを選べばいいだけです。
- すぐやる
- すぐ断る
- 「今はしんどい」と正直に認める
どれを選んでも、「めんどくさい」を放置するよりずっと楽になります。
まとめ:「めんどくさい」の正体を知るだけで楽になる
「めんどくさい」が先延ばしになる仕組みと、3つの選択肢についてお伝えしました。
- 「めんどくさい」は性格ではなく、頼まれてから動くまでの「保留中」に発生する感情
- すぐやれば、不快感の滞留時間は短くなる
- すぐやれないときは「すぐ断る」か「今はしんどいと正直に認める」
- 放置と「正直に後回しにする」は違う
- 行動の早さと、自分の状態を見極めることは、どちらも大切
「めんどくさい」と思った自分を、責めなくて大丈夫です。
その感情の正体を知っているだけで、少しだけ気持ちが軽くなるかもしれません。
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