早起きできなくていい|無理しない朝との向き合い方と自分を責めない考え方

Shunsuke

「明日こそは早く起きよう」
「今度こそ朝活を始めよう」

SNSを開けば、朝5時に起きてジョギングをしている人、カフェで朝活をしている人。
そういう投稿を見て、「自分はなんてダメなんだろう」と感じてしまう。

でも、無理に早起きする必要は、本当にあるのでしょうか?

この記事では、「早起きしなければ」という義務感から自由になるための考え方と、自分に合った朝の迎え方を紹介します。

早起きできない自分を責めていませんか?

「早起きは三文の徳」という言葉があるように、「早起き=正しい生き方」だと思われがちです。

朝早く起きて行動できる人は「自己管理ができている人」とされがちです。
そして、朝が苦手な人は「だらしない人」と見られてしまう。

いつの間にか、そんな構図が頭の中にできあがっていませんか?

特にSNSを見ていると、朝活をしている人たちのキラキラした投稿が目に入ってきます。
それを見て「自分もやらなきゃ」と焦ったり、「どうして自分にはできないんだろう」と落ち込んだりします。

他人と比べることで自分を追い込んでしまうのは、早起きに限った話ではありません。

他人との比較が苦しいと感じたら、こちらの記事も参考にしてみてください。
他人と比較してしまう癖をやめたい|昨日の自分と比較する成長の考え方

「早起きしなければいけない」という思い込みは、心理学では「すべき思考」と呼ばれる認知の歪みのひとつです。

「〜しなければならない」「〜すべきだ」というルールを自分に課して、守れなかったときに強い罪悪感や自己否定を生んでしまう。

「早起きしたほうがいいかもしれないけど、必ずしなければいけないわけではない」と捉え直すだけで、少し気持ちが楽になるかもしれません。

「無理に早起きする必要はない」と言える理由

やりたいことがあれば自然と起きられる

子供の頃のことを思い出してみてください。

遠足の日、目覚ましがなくても自然と目が覚めた経験はありませんか?
他にも、旅行の日、楽しみにしていたイベントの日、新しいゲームを買ってもらう日。

楽しみがある日は、自然と早起きできるんですよね。

逆に、翌日が嫌なことだと、夜更かしをしてしまったり、朝起きるのがつらくなったりします。

早起きできないのは意志の弱さではなく、「朝に楽しみがあるかどうか」が大きいのかもしれません。

「朝は義務だから起きる」のではなく、「朝に楽しみがあるから起きたくなる」。

この順番が逆になっているだけかもしれません。

心理学者の河合隼雄さんも、こんなことを書いています。

好きなことをしたために、他のこともちゃんとやらなくてはと感じるので、能率がよくあがり、短かい時間で仕事ができるので、全体としてうまくゆくことになる。

眠れない・起きられないのは体のサイン

「起きなければいけないのに起きられない」と感じること自体が、実は体からのサインです。

眠れないことは、「不眠症」と名前がつくくらい、体調不良のひとつです。
にもかかわらず、「気合いが足りない」「自己管理ができていない」と自分を責めてしまう人が多いんですよね。

エッセイストのphaさんは、漫画家・水木しげる先生のエピソードを紹介しながら、こう書いています。

やっぱり、ゆっくり十分眠れない生活は、どこか生き物として間違っているんじゃないかと思う。寝ないと人間は体を壊したり心に余裕がなくなったりするし、睡眠は命の基礎だ。

水木しげる先生は、どんなに忙しくても10時間は寝ていたそうです。
一方、手塚治虫さんや石ノ森章太郎さんは徹夜を繰り返していた。
そして、両氏は60歳で亡くなり、水木先生は93歳で大往生されました。

もちろん、睡眠だけが寿命を決めるわけではありません。
でも、眠れない・起きられないという体のサインを無視し続けるのは、やはり無理があるのではないでしょうか。

「早起きしなければ」に隠れた本当の問題とは?

夜しか自分の時間がないという疲弊感

「早起きできない」という悩みの裏側には、実は「夜を手放せない」という問題が隠れていることがあります。

日中は仕事に追われ、帰ってきたら家事や生活のタスクに追われる。
やっとスマホを手にできるのは、夜22時を過ぎてから。

「今だけが自分の時間だ」

だから寝るのがもったいなくて、ついつい夜更かししてしまう。

これは「リベンジ夜更かし」と呼ばれる心理です。
日中に自分の時間を奪われた感覚があると、夜に「取り戻そう」として就寝を先延ばしにしてしまいます。

早起きできない問題の根は「朝」ではなく、「日中に自分の時間がない」という疲弊感にあるのかもしれません。

心に余裕がないと感じたら、まずは「余白」の作り方から見直してみるのもひとつの方法です。
心の余裕の作り方|余裕がない原因と「スラック」で心のゆとりを取り戻す方法

phaさんは、こんなことも書いています。

トラブルや仕事を背負っていないと落ち着かない、というのはあまり健全じゃない。自ら背負った「やらなきゃいけないこと」に追われるのではなくて、「別にやらなくてもいいけど自然と自発的にやりたいと思えること」を持っているほうがいい。

「やらなきゃいけないこと」に1日が埋め尽くされているから、夜に逃げ込む。
そして翌朝、起きられなくて自分を責める。

このループから抜け出すには、「朝をどうにかする」より「日中の過ごし方を見直す」ほうが近道かもしれません。

「すべき思考」から自由になる

「早起きしなければ」
「朝活しなければ成長できない」
「みんなやっているのだから自分もやらなければ」

こうした「〜しなければ」という考え方は、自分で自分にプレッシャーをかけているのと同じです。

河合隼雄さんは、努力と成果の関係について、こう語っています。

ものごとは努力によって解決しない

一見、身もふたもない言葉に聞こえるかもしれません。
でも、「努力すればなんでも解決する」と思い込むことこそが、自分を追い詰めている原因なのかもしれません。

「頑張れば早起きできるはず」と無理を続けるよりも、「今の自分には無理をしない時間が必要なんだ」と認めるほうが、結果的にうまくいくことがあります。

完璧を目指して疲れてしまう人には、「80点で十分」という考え方もおすすめです。
完璧主義をやめたい人のための「80点主義」実践ガイド

夜型だと決めつける前に確認したいこととは?

「自分は夜型だから仕方ない」と決めつけるのも、少し立ち止まったほうがいいかもしれません。

朝型・夜型には生まれ持った体質的な傾向がありますが、それだけではありません。
今の生活環境やストレスの状態が、夜型を強化している場合もあります。

私自身、以前は午前2時ごろに寝て、9時か10時ごろに起きる生活をしていました。
今では遅くとも22時には寝て、5時から6時には自然と目が覚めるようになりました。

変わったのは「気合い」ではなく、「生活の中で無理をしていたことを手放した」からだと思います。

ひとつおすすめしたいのは、夜にやっていた楽しみを、朝に移してみることです。

たとえば:

夜にスマホで動画を見ている時間を、朝に移してみる。
「朝起きたら好きな動画を1本だけ見る」と決めるだけで、朝がちょっとした楽しみに変わるかもしれません。

『小さな習慣』の著者であるスティーヴン・ガイズは、こう書いています。

小さすぎて失敗するはずがない行動を毎日繰り返す。これが小さな習慣のキーポイントです。

大きな変化は必要ありません。
小さな楽しみを朝にひとつ置くだけで、朝との関係は変わっていきます。

仕事が「嫌じゃない」くらいで十分な理由とは?

早起きの話から少し離れますが、仕事との向き合い方も、朝の過ごしやすさに関わってきます。

仕事が好きで、毎日バリバリ働いている人は立派に見えるかもしれません。
でも、仕事は「嫌じゃない」くらいで十分ではないでしょうか。

好きか嫌いかの二分法で考えるのではなく、その中間を維持するほうが心地よく感じることがあります。

河合隼雄さんはこんなことも書いています。

いつも100点をとるために、だんだんと疲れてきて、一番大切な、「100点以外はダメ」というときは腰くだけになったり、うまく理屈をつけて逃げ出してしまったりする。100点はときどきでいいのである。

仕事も、早起きも、「100点」を毎日求める必要はありません。

だからこそ、「好き」と同じくらい「嫌い」「イヤ」という気持ちも大切にしたいところです。
その気持ちは、自分を守るためのサインだと思います。

世間体より自分の健康を選ぶ

「早起きしている人は偉い」
「朝活をしている人は意識が高い」

こうした社会的な価値観は、知らないうちに内面化されていきます。

でも、それは「他人の物差し」です。
自分の体と心のリズムに合わない生活を続けることは、世間体を守る代わりに健康を犠牲にしているのと同じかもしれません。

早起きが心身に合っている人もいれば、夜のほうがパフォーマンスを発揮できる人もいます。
大切なのは、「自分にとっての心地よいリズム」を見つけることです。

世間体が気になって疲れている方は、こちらの記事も読んでみてください。
見栄を張るのに疲れたあなたへ|本当の自信を取り戻す方法

まとめ:早起きしない選択も、立派な選択

  • 早起きできないのは「だらしない」からではない
  • 「早起きしなければ」という義務感そのものが、朝をつらくしている
  • 楽しみがある朝は、自然と目が覚める
  • 夜を手放せないのは、日中に自分の時間がないサインかもしれない
  • 夜型と決めつけず、生活の中の無理を見直してみる
  • 仕事も早起きも、100点を毎日求めなくていい
  • 世間体より、自分の心と体の健康を大事にする

「早起きしない」という選択は、甘えではありません。
自分の心と体を大切にする、立派な選択だと思います。

まずは、「明日こそ早起きしよう」と自分を追い込むのをやめて、「朝にひとつだけ楽しみを置いてみる」ことから始めてみてはいかがでしょうか。

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Shunsuke
エンジニア / 心理カウンセラー / 起業家
ひとりの未熟な人間として、現時点での思考を静かに書き残しています。
正しさよりも、気づきや安心を大切にしたい。
誰かの心が少しでもやわらぐ言葉を残せたらと思っています。

尊敬する人物はチャーリー・マンガーとウォーレン・バフェット。
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