思考

焦って行動して後悔する前に|「何もしない」という賢い選択

Shunsuke

「早くしなきゃ」
「みんな動いているのに、自分だけ取り残されている気がする」

こんなふうに焦って、つい行動してしまったことはありませんか?

焦りに任せて動いた結果、後悔する。

誰にでも経験があると思います。

ウォーレン・バフェットの右腕として知られる投資家チャーリー・マンガーは、「何もしない」ことを意識的に選べる人でした。

今回は、マンガーの考え方をもとに、焦って行動して後悔しないための考え方をお伝えします。

なぜ焦って行動すると後悔するのか?

マンガーの書籍に、こんな言葉が引用されています。

一七世紀のフランス人数学者ブレーズ・パスカルは、「人類の問題はすべて、部屋のなかで一人静かに座っていることができないことから生ずる」と言った

300年以上前の言葉ですが、今の時代にも当てはまります。

SNSを見れば誰かが新しいことを始めている。
転職した、資格を取った、副業で成功した——。

そういう情報に触れるたびに、「自分も何かしなきゃ」と焦ってしまいます。

でも、焦って動いた判断は、冷静に考えた判断より質が落ちやすいです。

たとえば:

周りが転職している話を聞いて、「自分も早く動かなきゃ」と焦って転職活動を始めたとします。

でも、よく考えずに決めた転職先が合わなかった。
「もう少し落ち着いて考えればよかった」と後悔する。

焦りが判断の質を下げてしまった典型的なパターンです。

マンガーが指摘しているのは、まさにこの点です。

「じっとしていられない」という人間の本能が、結果的に判断を誤らせてしまうということです。

「何もしない」がこれほど難しい理由

では、なぜ「何もしない」ことがこんなに難しいのでしょうか。

マンガーはこう語っています。

忍耐強く、その日が来るのを待たなければならない。待つことにはお金はかからないのだから。でも、一日中何もせずに座っていることは人間の本質に反する。いろいろとすることがあるほうがずっと楽だ。何もせずに五年も待ち続けることを想像してみてほしい。自分が無力で、何の役にも立たない存在に思えてくるはずだ。だからこそ、人は愚かなことをしてしまうのである

「何もしていない自分は、価値がないんじゃないか」

この不安が、人を焦らせます。

忙しく動き回っている方が、少なくとも「何かやっている」という安心感がある。
たとえその行動に意味がなくても——。

でも、マンガーはこう言い切っています。

「だからこそ、人は愚かなことをしてしまう」

つまり、「動いていないと不安」という気持ちこそが、判断を誤らせる原因なのかもしれません。

忙しさに振り回されている方には、こちらの記事も参考になるかもしれません。
予定を詰め込みすぎて疲れたあなたへ|心に余白を取り戻す方法

焦らずに待つための考え方

「何もしない」を選ぶのは、怠けることではありません。

それは、意識的な判断です。

では、焦りに流されずに待つためには、どうすればいいのでしょうか。

「動く理由」を確認する

マンガーはこう述べています。

私たちは、素晴らしい柔軟性と、ただ行動するためというバカげた理由では動かないという規律を持っています。これは、何もしないことに耐えられなくて、愚かなことに手を出してしまうことを避けるための規律です

「動く理由」があるから動くのか。
それとも「動かないと不安だから」動くのか。

この違いは大きいです。

何かを始めようとするとき、こう自分に問いかけてみてください。

「これは、本当にやるべきだから動くのか? それとも、じっとしていられないから動くのか?」

もし後者なら、少し立ち止まった方がいいのかもしれません。

「待つ」にはコストがかからないと知る

焦っているとき、「今動かないとチャンスを逃す」と感じます。

でも、マンガーの言葉を借りれば、「待つことにはお金はかからない」。

実際には、焦って動いて失敗するコストの方がずっと大きいことが多いです。

  • 焦って買い物をして、不要なものを抱える
  • 焦って返事をして、後悔する言葉を口にする
  • 焦って決断して、合わない環境に身を置く

「待つ」という選択は、何も失わない選択です。

むしろ、冷静に判断できる状態を保てるという意味で、得るものの方が大きいのかもしれません。

忍耐を「規律」として持つ

マンガーはこう述べています。

正気を失うことなく、忍耐を持ち、規律を守り、損失と逆境を受け入れる能力が必要です

「忍耐」というと、ただ我慢するイメージがあるかもしれません。

でもマンガーにとって、忍耐は「規律」です。

つまり、「焦りに流されない」と自分で決めて、それを守り続けること。

感情に任せて動くのではなく、自分の基準で判断する。

その基準を持つためには、「焦っているときは動かない」というシンプルなルールを一つ持っておくだけでも十分かもしれません。

判断の基準を持つことについては、こちらの記事でも解説しています。
やらないことを決めると判断がラクになる|迷いが減るシンプルな基準の作り方

まとめ:焦って動く前に、立ち止まってみる

焦って行動して後悔しないための考え方についてお伝えしました。

  • 「じっとしていられない」という本能が、判断を誤らせる原因になる
  • 「何もしない」ことは人間の本質に反するからこそ、意識的な選択が必要
  • 「動く理由」が焦りなら、少し立ち止まった方がいい
  • 「待つ」にはコストがかからない。焦って動くコストの方がずっと大きい
  • 忍耐は我慢ではなく「規律」。焦っているときは動かないというルールを持つ

みんなが急いでいるときに、急がない。

マンガーの書籍にはこう書かれています。

あらゆる投資戦略のなかで最も成功するのは、他人が売っているときに買う逆張り投資である。そして、待つという戦略も、みなが急いでいるときに急がないという意味で、逆張りのアプローチに他ならない

これは投資の話ですが、日常の判断にも当てはまります。

焦って動きたくなったとき、「何もしない」を選べること。

それが、実は一番賢い判断なのかもしれません。

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Shunsuke
エンジニア / 心理カウンセラー / 起業家
ひとりの未熟な人間として、現時点での思考を静かに書き残しています。
正しさよりも、気づきや安心を大切にしたい。
誰かの心が少しでもやわらぐ言葉を残せたらと思っています。

尊敬する人物はチャーリー・マンガーとウォーレン・バフェット。
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