思考

憧れの人にはなれない——スイマーズボディ幻想から抜け出す

憧れの人にはなれない——スイマーズボディ幻想から抜け出す
Shunsuke

「憧れの人が使っているから」

ただそれだけの理由で、美容製品や健康グッズを購入してませんか?

その製品は本当にあなたに合っているのでしょうか?
効果を実感できているのでしょうか?

頭のどこかではわかっていると思いますが、あなたがどれだけ憧れの人を真似ようとも、あなたは憧れの人にはなれないんですよね。

「スイマーズボディ幻想」とは?

ここで、スイスの作家・実業家であるロルフ・ドベリ氏が提唱した「スイマーズボディ幻想」という概念をご紹介します。

水泳選手の体形が完璧なのは、もともと体格に恵まれた人が水泳選手になったからなのだが、それを水泳のせいと思い込み、自分も水泳をすれば同じような体形が手に入れられると考える「思考の罠」だ。

Think Smart 間違った思い込みを避けて、賢く生き抜くための思考法 —— ロルフ・ドベリ

例えば、世界的な水泳選手の引き締まった体形を見て、「水泳さえすればあんな体型になれる」と思い込む人がいます。
ですが、その選手たちは、生まれながらにして水泳に適した体格や才能を持ち合わせたからこそ、その道で成果をあげているんですよね。

つまり、「水泳自体が彼らの体型を生み出したわけではない」ということです。

この「スイマーズボディ幻想」は、ビジネス書や学習法、ファッション、趣味、そして美容・健康グッズでも起こり得ます。

憧れの人が使っているからといって、自分が同じモノを手にしたところで、同じような結果が得られるとは限らないんですよね。

憧れの人は、最初から「理想」だっただけかもしれない

あなたの憧れの人は、その製品を使う前から既に美しさや健やかさを備えていた可能性が高いです。

つまり、製品そのものよりも、その人自身が本来持っていた特性や習慣が結果を生み出しています。

「あの人と同じコスメを使えば、同じ肌になる」「あの人と同じサプリを飲めば、同じような活力が得られる」——そんな思い込みは、あなたの中にある「スイマーズボディ幻想」の一部なのかもしれません。

あなた自身の輝きを引き出すために

ここで思い出してほしいことがあります。
それは、「憧れの人もあなたにはなれない」という真実です。

米国の投資家・哲学者であるナヴァル・ラヴィカント氏は、次のような言葉を残しています。

君らしさで君に勝る人は、世界に一人もいない。君は私以上に私らしくなれない。私は君以上に君らしくなれない。

シリコンバレー最重要思想家 ナヴァル・ラヴィカント ——  エリック・ジョーゲンソン

つまり、「あなたはあなたであること自体が、固有の価値である」ということです。

「憧れ」というフィルター越しに見た「理想像」を追いかけるより、まずは自分自身が持っている資質に目を向けてみるのはどうでしょう?

まずはお金をかけずにできることを

「形から入るのが大事」という意見もあると思います。
確かに、ツールやグッズがモチベーションを高めてくれることもありますよね。

でも、お金をかける前に、「本当に必要なベースづくり」をしていますか?
たとえば、以下のような基本習慣を見直してみることのほうが効果が大きいかもしれません。

  • 早寝早起き: 良質な睡眠は、肌や体調の回復に欠かせません。夜更かしが当たり前になっていませんか?
  • バランスの良い食事: 高級サプリよりも、日々摂る食事を整える方が、長い目で見れば効果的です。
  • 適度な運動: ジムで最新マシンを使うより、まずは毎日10分程度のストレッチやウォーキングから始めてみませんか?

これらをおろそかにして、憧れの人が勧めるものを使ったところで、その効果は期待できません。

見栄のためにお金を投じても、あなた自身の本質的な価値や健康状態は変わりません。
むしろ、経済的な負担が増えてストレスが溜まり、悪化してしまうかもしれません。

広告に惑わされないために

美容や健康分野に限らず、世の中には「これを使えば、あの人のようになれる」という幻影を与える広告があふれています。

スイマーズボディ幻想に陥らないためには、一度立ち止まって考えることが大切です。

その製品は、本当にあなたが求める価値をもたらしてくれるのでしょうか?
それとも、単に「憧れ」を混ぜ合わせた幻想を売りつけているだけなのでしょうか?

もし「憧れの有名ピアニストが使う椅子」を買えば、あなたも華麗な演奏ができるようになるでしょうか?

そんなはずないですよね。
椅子は椅子であって、あなたの指を魔法のように動かしてくれるわけではありません。

一方で、あなたが毎日コツコツとピアノ練習を積めば、いずれ自分らしい演奏表現が磨かれます。
つまり、道具やグッズは、あくまで補助的な存在に過ぎず、肝心なのはあなた自身の内側にある努力と才能です。

あなた自身の強みを再発見しよう

では、どうすればあなた自身の良さに気づけるのでしょうか?
ここで、簡単なワークを紹介します。

  1. 自分の強みを書き出す: 紙とペンを用意して、あなたが得意なことや自分が誇れるスキル、性格的長所を列挙してみてください。料理が得意? ユーモアセンスがある? 聞き上手?書き出してみると今まで気づかなかった強みに気づけるかもしれません。
  2. 他者からのフィードバックを求める: 信頼できる友人や家族に、あなたの魅力は何か聞いてみましょう。意外な長所を教えてもらえるかもしれません。
  3. 過去の成功体験を振り返る: 小さな成功で構いません。過去に褒められた経験や、自分で「よくやった」と感じた出来事を書き出してみましょう。

こうしたプロセスを経ることで、あなたは「憧れの人」とは異なる、あなた独自の価値が見えてくるはずです。

「憧れ」よりも「自分らしさ」を選ぶ一歩を踏み出そう

次に何かを購入しようとするとき、少しだけ時間を取って自分に問いかけてみてください。

  • 「私はなぜこれを欲しがっているのだろう?」
  • 「このアイテムは、私自身がより健康的で幸せになるために、本当に必要なのだろうか?」
  • 「これは、私を私らしく輝かせる手助けになるのか、それとも他人の幻影に近づくための無駄遣いなのか?」

もし答えが後ろ向きだったり、単に「憧れの人みたいになりたい」という幻想に起因するのであれば、一旦立ち止まって考え直してみましょう。

あなたにはあなたのペースがあり、あなたの強みがあります。
憧れの人を追いかけるのではなく、自分自身を見つめ、内なる魅力を磨く方向へシフトしてみませんか?

あなたが選ぶべきなのは、誰かの真似をする生き方ではなく、あなた自身が主役となる人生です。

次に行動するときは、ただ「憧れの人が使っているから」ではなく、あなたの真の願いや目的に基づいて、選んでみてください。
きっと、その先には、あなただけが到達できる美しさ、健康、そして満足感が待っているはずです。

あなたという存在は唯一無二です。

あなたの良さは何でしょう?
きっと憧れの人よりも優れた点が見つかるはずです。

憧れの人に負けず劣らず、あなたも素晴らしい素質を持っていると思いますよ。

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Shunsuke
Shunsuke
起業家、エンジニア、心理カウンセラー
ひとりの未熟な人間の現時点での思考メモ。
書かれている内容がすべて正しいとは限らない。
少しでも誰かを勇気づけられる言葉を残したい。
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