「時間がない」を卒業する——最優先事項を見極める考え方
誰にでも平等に与えられているもの——それは「時間」です。
大富豪だろうと、学者だろうと、あなたの隣で居眠りしている友人だろうと、時間だけは平等です。
この時間をどう使うかは人それぞれです。
「お金こそがすべて」と考える人もいるかもしれませんが、よくよく考えると、お金は自分の「時間」を労働やスキルに変換した結果として得られたものなんですよね。
つまり、私たちは日々の暮らしで「時間」という通貨をやりくりしているとも言えます。
だからこそ、私は「時間」を最も大切にしています。
自分や家族、友人とのかけがえのない瞬間を守るために、「やらないこと」を敢えて決めています。
「やらない勇気」で無駄な会議を減らす
皆さんも、こんな場面に心当たりがあるのではないでしょうか。
- 「なんでこの会議って毎週延長されるんだろう?」
- 「何の議題で集まった会議なんだろう?」
- 「進捗確認しかしないミーティングって本当に必要なの?」
会議の主催者は、下手をすると他人の貴重な時間を奪ってしまう「時間泥棒」になりかねません。
もちろん、多くは悪気なく、問題解決のために行われるものだと思いますが、その場しのぎでむやみに人を巻き込むと、参加者は大切な時間を失ってしまいます。
もし、会議を主催する立場なら、最低限守りたいポイントがあります。
- 相手の時間を奪っていることへの自覚を持つ
- 最小限の時間で済ませられないか工夫する
- 事前に議題や必要資料を共有する
- 本当に困っていることがある(他人の時間で楽をしない)ことを確認する
こうしたルールを意識するだけで、参加者は「この人は私の時間を大切にしてくれているな」と安心して会議に参加できると思います。
本当にやりたいことに時間を回すテクニック
「忙しい」「時間がない」と嘆く人ほど、実際には無意識に時間を浪費していることが多いものです。
SNSを何度も開いたり、なんとなくテレビや動画を流し見したりしていませんか?
本当に「やりたいこと」がある人は、どうにかして時間をつくり出します。
たとえば、新しい趣味に挑戦するために、夜の1時間のネットサーフィンをやめてみる。
ちょっと早起きして読書の時間に充ててみる。
大切な家族との団らんを優先するために、不要な雑務を整理して断捨離してみる。
「やりたいことがあれば、何かをやめて時間を作る」
当たり前のことなのですが、これができない人が意外と多いんですよね。
なぜなら、人は「やめること」ではなく「追加すること」を考えてしまうからです。
やめたいのにやめられない習慣があるなら、環境ごと変えてしまうのもひとつの選択肢として良いと思います。
少し強引ですが、住む場所を変えたり、人間関係を整理してみたりすると、無意識に続けていた無駄な行動の流れを断ち切れます。
新しい街に引っ越してスーパーが遠くなれば、お菓子を買う頻度が減る気がしますよね
「環境」を変えると「習慣」も変わりやすいのです。
情報過多は逆に判断力を鈍らせ、時間を浪費します。
たとえば、高価な商品を買うとき、「他の候補をいくつも検討していたが、結局最初に気になっていた商品に落ち着いた」なんてことありませんか?
そんなとき、最初から気になっていたものを買っていれば、余計な時間を省けたはずです。
必要最低限の情報で判断し、早めに行動に移してしまったほうが、結果的に「やりたいこと」に使える時間が増えることもあります。
明日から「何をやめるか」リストアップ
「時間は戻らない」――これは紛れもない事実ですよね。
信号無視や駆け込み乗車で数分の時間を稼いだところで、その数分で人生が劇的に変わるでしょうか?
むしろ、もっと根本的に時間の使い方を見直したほうが、充実した毎日を送れるはずです。
日々を急ぎすぎて、人生そのものを早送りにしてしまうのはもったいないです。
時間を大切にするとは、ただ早く動くことではなく、「必要なこと」と「そうでないこと」を見極め、やりたいことに集中できる環境を整えることです。
ここで一歩踏み出してみませんか?
- まずは、何をやめるかを書き出してみる:不要な会議、なんとなく見てしまうSNS、目的なく情報集めるネットサーフィン——。
- やめた結果、空いた時間で何をするか想像してみる:趣味を増やす、家族との時間を楽しむ、勉強やスキルアップに励む。
- 小さな変化から始める:いきなり大きく生活を変えるのは難しいですが、まずはスマホでの動画視聴を30分短くするなど、できる範囲でチャレンジしてみましょう。
「やめること」を決めれば、時間をもっと有意義に使えるようになるはずです。
明日からは、「時間がない」と嘆くのではなく、「何をやめて、何を始めるか」を考えてみてくださいね。
そうすれば、あなたの人生はきっと、今よりずっと豊かなものになるはずです。