余裕が人生を豊かにする

あなたはなぜ休むのでしょう?
そんなこと聞かれても考えたことないですよね。
- 疲れるから?
- 時間があるから?
- 何となく気分が乗らないときがあるから?
人それぞれだと思いますが、理由なんてなくてもいいですよね。
それにもかかわらず、多くの人は「正当な理由がなければ休んではいけない」と、無意識のうちに思い込んでいる気がします。
考えてみれば「理由のある休み」って、なんだか不思議な概念ですよね。
理由があろうがなかろうが、私たちは休む必要がある生き物です。
休息は人生を豊かにし、より良く生きるために必要なことです。
私たちは、しばしば「予定が詰まっていること=充実」と錯覚しがちです。
確かに、友人との約束、仕事のタスク、ジム通い、趣味の習い事など、予定でカレンダーが埋まると、一時的には「生きてる感」が増すかもしれません。
しかし、その詰め込み過ぎたスケジュールは、いつの間にかあなたを疲弊させ、心の余裕を奪っているかもしれません。
ここでぜひ試してみてもらいたいのが、「休む予定」をカレンダーに組み込むことです。
「明日15時~17時は何もしない時間」のように、堂々と決めてしまう方法ですね。
少し違和感があるかもしれませんが、この「休む予定」を設定するだけで、わずかながら心の余裕が得られるかもしれません。
そして、その時間は、生産的なことは何もしない。
そこには、自分が本当にやりたいことができる自由があります。
余裕さえ生まれれば、私たちは自分にも他人にも優しくなれるものです。
忙しさに追われていると、私たちは自分を見失ってしまいます。
周囲がマイペースに動いていると苛立ってしまったり、何か新しい誘いがあっても「そんな暇はない」と跳ねのけてしまったり——。
その結果、本来味わえるはずだった新たな体験や、広がる人間関係のチャンスを失うこともあります。
一方、余裕を持てばどんな良いことがあるのでしょうか?
たとえば、以下のようなことが想像できますね。
- 冷静な判断ができる:仕事やプライベートの選択肢を客観的に見極められる
- 柔軟な対応ができる:予想外の誘いに「面白そう」と感じて一歩踏み出せる
- 思いやりが生まれる:他人のミスにも寛容になり、周囲が笑顔に包まれる
- 後悔を予防できる:間違った決断や、後で嘆くような行動を回避できる
中でも、「後悔の予防」というのは、ありがたみを実感しにくいです。
「予防したから後悔しなかった」というのは、「実際には何も起こらなかった」というですからね。
このように、休息という“空白”が、見えなかった危機をひっそりと遠ざけている可能性があります。
あなたが「何もしないで過ごしたその1時間」が、実は後々大きなトラブルを未然に防ぐ「最高の自己投資」になっているかもしれません。
さらに、この余裕はお金や健康についても同じことが言えます。
お金に余裕がなければ、「無駄遣いをしない」「価値のあるものを選択する」といった冷静な消費行動が難しくなります。
健康に余裕がなければ、ちょっとした負担で体調を崩してしまいます。
そのどれもが、自分を大切にする「休む」という行為の延長線上で改善ができることかもしれません。
「休む」という、その小さな一歩が、あなたに余裕と笑顔をもたらし、さらにはあなたの人間関係、仕事、人生全体を改善していくかもしれません。