「後悔する自由」とは?——相手の人生を尊重するための考え方
「不自由ない暮らしをさせてあげよう」と家族との時間を削ってまで働いている人もいますが、それで本当に家族は幸せなんですかね?
家族は「もっと一緒に過ごす時間を大切にしてほしい」と思っているかもしれないし、「もっと頼ってほしい」と思っているかもしれません。
子どもに対して、「自分と同じ後悔をさせないように」と何かと強制する人もいますが、それは子どもにとって幸せなんですかね?
子どもは別にやりたいことがあるかもしれないし、「後悔したっていい」と思っているかもしれません。
相手の幸せを願うのは素晴らしいことだと思いますが、「自分の考える相手の幸せ」を押し付けるのはどうなんでしょう?
心理カウンセラー・作家である野口嘉則氏の著書『あなたの「眠っていた力」が目を覚ます生き方』で、印象深い会話が紹介されていました。
俺には『後悔する自由』もないのか。自分のやりたいようにやって後悔するなら本望だよ。俺の人生は俺のものだ。『チャレンジしない自由』もあるし、『悔いのある人生を送る自由』もあるはずだ。それとも俺には、競馬の馬みたいに全力疾走するしか選択肢はないのか。
あなたの「眠っていた力」が目を覚ます生き方 —— 野口嘉則
これは「良い大学へ行くように」と父親に言われ続けた高校生の一言です。
「後悔する自由」とは素晴らしい表現ですよね。
「後悔する自由」を相手に与えることこそ、本当に相手の幸せを願うことなんじゃないかなって思います。
相手には相手なりの幸せがあります。
それなら、「もし相手が失敗したときに支えてあげるのが一番良いのでは?」と思うんですよね。
思い通りにならないことを受け入れるのは想像以上に難しいです。
そして、想像以上に苦しいです。
相手の幸せのために、自分の成長のために、相手の考えを受け入れてみてはいかがですか?自分の考える相手の幸せと、本当の相手の幸せは別物ですからね。
私は相手に後悔する自由も与えたいですね。
ただ、その選択が「命にかかわらない場合」と「法に触れない場合」に限っては、ですね。